花形進は、花形ボクシングジムの選手が試合に負けると、負けた選手に対してこんな言葉をかける。
「勝負なんだから勝ち負けの結果は仕方ないよな。くよくよ考えたって変わらないぞ。だいたい、お前はスーパースターでも、ヒーローでもないんだから、1回や2回負けたから何だってんだよ。悔しかったら明日から練習しろ」
スーパースターでもヒーローでもないなら、練習に打ち込め。
これを実践してきたのは、紛れもない花形進本人であった。
そして、その男が多くの人々の度肝を抜き、ヒーローとなる。
WBCフライ級チャンピオン・アラクラン・トーレス(メキシコ)と花形進のロサンゼルス遠征ノンタイトル10回戦は、誰もの予想を覆した。
花形進は持ち前のヒットアンドアウェー戦法で、トーレスのパワーを空転させ、終始リード、文句なしの判定勝ちを収めたのである。ボクシング界の快挙だった。
帰国すると空港にはマスコミ取材陣が待ち構えていた。出発の時とのギャップに花形進は少なからず驚く。猛烈なカメラのフラッシュの嵐、詰め寄る記者達・・・
弛まぬ努力の末、花形進はついに栄光を掴んだのである!!!
と、“スポ根”ドラマならば、ここでエンディング・ミュージックが流れ、THE ENDとなることであっただろう。
しかし、人生は言わば死ぬまで終わりのないドラマだ。
世界チャンピオンから奪った大金星とはいえ、あくまでもノンタイトル戦。世界チャンピオンの座は、もはやすぐ目の前、手の届くところ、時間の問題、ではあったとしても世界チャンピオンでないことには違いない。
帰国後、花形進は、日本フライ級チャンピオンとして再びスピーディ早瀬を打ち破り、防衛を果たし、その勢いのままトーレスとの念願のタイトルマッチを迎える。
敵地メキシコでの戦いとはいえ、5ヶ月前に打ち負かした相手である。実力で行けば花形進が勝つ。それだけのテクニックも勢いも持ち合わせていた。何よりも彼自身に強い闘志と自信があった。
しかし、結果は花形進の判定負けであった。
(つづく)
※当ブログは月2回程度の更新になります。
「勝負なんだから勝ち負けの結果は仕方ないよな。くよくよ考えたって変わらないぞ。だいたい、お前はスーパースターでも、ヒーローでもないんだから、1回や2回負けたから何だってんだよ。悔しかったら明日から練習しろ」
スーパースターでもヒーローでもないなら、練習に打ち込め。
これを実践してきたのは、紛れもない花形進本人であった。
そして、その男が多くの人々の度肝を抜き、ヒーローとなる。
WBCフライ級チャンピオン・アラクラン・トーレス(メキシコ)と花形進のロサンゼルス遠征ノンタイトル10回戦は、誰もの予想を覆した。
花形進は持ち前のヒットアンドアウェー戦法で、トーレスのパワーを空転させ、終始リード、文句なしの判定勝ちを収めたのである。ボクシング界の快挙だった。
帰国すると空港にはマスコミ取材陣が待ち構えていた。出発の時とのギャップに花形進は少なからず驚く。猛烈なカメラのフラッシュの嵐、詰め寄る記者達・・・
弛まぬ努力の末、花形進はついに栄光を掴んだのである!!!
と、“スポ根”ドラマならば、ここでエンディング・ミュージックが流れ、THE ENDとなることであっただろう。
しかし、人生は言わば死ぬまで終わりのないドラマだ。
世界チャンピオンから奪った大金星とはいえ、あくまでもノンタイトル戦。世界チャンピオンの座は、もはやすぐ目の前、手の届くところ、時間の問題、ではあったとしても世界チャンピオンでないことには違いない。
帰国後、花形進は、日本フライ級チャンピオンとして再びスピーディ早瀬を打ち破り、防衛を果たし、その勢いのままトーレスとの念願のタイトルマッチを迎える。
敵地メキシコでの戦いとはいえ、5ヶ月前に打ち負かした相手である。実力で行けば花形進が勝つ。それだけのテクニックも勢いも持ち合わせていた。何よりも彼自身に強い闘志と自信があった。
しかし、結果は花形進の判定負けであった。
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